位相限定相関法 (Phase Only Correlation) |
2017-05-13 - 2018-05-30 (update) |
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*位相限定相関法 とは
フーリエ変換後の位相スペクトルを利用して,画像のマッチングを行う方法です.単純に輝度値のマッチングを行う方法に比べ,解のピークを急峻に計量できるため高精度なマッチングが可能です.
図1は,位相限定相関法に基づいて画像の位置の変化を推定する過程を示します.
[img:mnjg]
{{small:図1 位相限定相関法に基づいて画像の位置の変化を推定する過程}}
位相限定相関法では,まず画像{$f$},{$g$}をフーリエ変換します.その後,その位相成分のみを利用して相関パワースペクトルを計算します.
{$$R = e^{j\theta_F}\overline{e^{j\theta_G}} = e^{j\theta_F - j\theta_G}$$}
計算した{$R$}を逆フーリエ変換することで,画像がマッチングする位置を示すPOC関数を計算できます.
位相限定相関法について詳しく知りたい場合,[1]の文献が参考になります.また,様々な応用事例については,東北大学の青木先生のWebページ[2]が参考になります.
{{small:[1]青木孝文,伊藤康一,柴原琢磨,長嶋聖, "位相限定法に基づく高精度マシンビジョン―ピクセル分解能の壁を越える画像センシング技術を目指して―", 電子情報通信学会 Fundamentals Review, 2007}}
{{small:[link:http://www.aoki.ecei.tohoku.ac.jp/~ito/vol1_030.pdf] }}
{{small:[2]東北大学青木先生の技術解説ページ}}
{{small:[link:http://www.aoki.ecei.tohoku.ac.jp/research/suiran/index.html] }}
*サンプルコード (C++)
ライブラリ:[link:simplesp]
サンプルコード:simplesp/sample/sp/poc
位置をずらした2枚のLennaの画像を入力に,その位置のずれを推定します.
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